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2024.08.28
受験勉強Tips番外編

公認会計士試験の科目がどう生きるのか!

EY新日本ブログチーム

こんにちは!EY新日本ブログチームです!

公認会計士論文式試験お疲れ様でした!皆さんのこれまでの努力は必ず今後に生きていくと思います。

今回は、論文式試験を終え会計士としてのキャリアの第一歩を踏み出そうとしている方や短答式試験の合格を目指して勉強されている方へ、この会計士試験の科目がどのように監査業務に生きるか紹介したいと思います。

財務会計論-現金及び預金の知識と監査論

財務会計論の知識がどのように生きるのか、「現金及び預金」を例に紹介していきます。

現金及び預金は、皆さんが入社して一番初めに触れる科目になる方が多いかと思います。現金及び預金の主な監査要点は「実在性」であるため、実査・銀行への確認状・分析的手続を行い、監査要点を立証していきます。

実査においては、「現金の範囲」が財務会計論で初めに勉強した知識が生きてきます。実際に自分で現金を数えて実査表が適切であるかを確かめる手続を行います。初めて実査をするときは独特な雰囲気がありとても緊張しました。

銀行確認状では、基準日が当期末の日付であるか確認しておく必要があります。誤っていた場合、再発送することになり、クライアントや銀行にも迷惑をかけることになるため注意して発送する必要があります。確認状を回収したら、銀行と帳簿の金額が一致していることを確かめます。銀行とクライアントの預金残高が異なる場合には銀行勘定調整表の内容を確認するため、財務会計論の知識が生きます。これ以外にも口座の解約等が発生していないかについて取引明細書等を入手し確認する必要もあります。

分析的手続では、主に趨勢分析を行い、前期末と当期末の現金及び預金の増減の内訳を分析することで、どのような要因で増減したのかを知る必要があります。その際にキャッシュ・フロー計算書の作成の知識を使い、各活動のキャッシュ・フローを算定し分析していく必要があり、大変な反面とてもやりがいを感じました。

棚卸立会

次に経験する機会としては、監査論で学習した棚卸立会ではないでしょうか。

棚卸立会の流れとしては事前準備を行い、実施要項を確認します。当日はクライアントの担当者と挨拶・名刺交換、そしてクライアントの実地棚卸状況を確認し監査人自らテストカウントを行います。

この手続では、棚卸資産の監査要点である「実在性」と「網羅性」を確かめる手続であり、棚卸立会では監査人自らが棚卸資産の一部をテストカウントします。

具体的には

・「リスト→モノ」:棚卸時の資産一覧表(リスト)から選んだ資産が、実際に保管されているか確かめる

・「モノ→リスト」:現物から選んだ資産が、棚卸時の資産一覧表(リスト)と一致するか確かめる

2つの方法で実施することにより、上記の監査要点を立証することができます。一方、数量をカウントしただけでは「評価の妥当性」「権利と義務の帰属」の監査証拠を入手できないため、別の監査手続を行う必要があります。

棚卸立会では、クライアント側は経理担当者や現場作業員など複数人で対応される一方、監査法人側では自分ひとりで行うこともあり、非常に緊張する瞬間です。しかし、クライアントのさまざまな製品・商品を間近で見ることができることから、クライアントの理解に非常に有益な経験を積むことができます。

このように、今まで座学で勉強してきた知識を実際に手続き行うことで、知識と実務がつながる点は面白いことではないでしょうか。

初めて触れることになる科目や監査手続では、主に財務会計論と監査論で学んだ知識を業務に生かしていくことができます。しかし、業務をしていく中で複数の科目の知識が必要になることも多く、分からないことは先輩が教えてくれるのでどんどん積極的に聞いて自分の経験の糧にしていきましょう!

今回の記事では、監査実務のほんの一部をご紹介しましたがイメージが湧きましたでしょうか。

これまでやってきた勉強は確実に生きるので試験勉強中の方のモチベーションや監査法人選びの一助となれればと思います。

それでは次回のブログでお会いしましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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