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円安の日本経済への影響

2014.06.06
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円安の日本経済への影響2012年末から為替レートが円安に転じたことで、いずれ輸出が増えて、貿易収支が改善に向かうと期待されてきた。しかし、その期待に反して輸出は伸び悩み、貿易赤字が続いている。こうした現状を踏まえて、円安になっても輸出が伸びず、日本経済は成長しにくくなったという見方が増えてきた。本当に、円安になっても輸出は伸びないのだろうか。また、そうであるのならば、何が変わったのだろうか。こうした問題意識から本稿では、2012年以降を中心に輸出の動きを確認した。次に、その背景を整理した上で、為替レートが輸出と所得に及ぼす影響を分析した。この結果から、製品輸出が伸び悩んだ2008年以降でも円安によってサービスを含む輸出が増えることと、日本全体の所得が増えることの2つの可能性が示唆された。このため、為替レートのサービス輸出や国内外の所得への影響が相対的に拡大したことを前提に、企業や日本経済の今後の成長を考えることが重要だといえる。