返品調整引当金の会計処理

2010年3月24日 PDF
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

返品調整引当金の計上が必要となるのはどのような場合でしょうか。また、その場合の会計処理はどのようになるのでしょうか。

Answer 

返品調整引当金は、当期に売り上げた商品につき、契約に基づき次期以降に買い戻しを行う場合において、返品が予想される商品の利益部分について設定された引当金です。返品調整引当金の計上が認められるのは、出版業(出版物取次業)・製薬業(医薬品卸売業)など製品・商品の販売に際して、無条件に返品を受け入れるような取引慣行ないしは特約のある業種に限られます。計上金額は、当期に販売した製品・商品のうち、翌期に返品されると予想される部分の販売益に相当する金額であり、実務的には法人税法に定めるところにより計算されることとなります。

返品調整引当金は、当期に計上された販売益が翌期の返品によりマイナスとなることに対する引当金ですので、返品調整引当金繰入額および戻入額の表示個所は、売上総利益の下となります。

表示個所の事例
売上高 ×××
売上原価
×××
売上総利益 ×××
返品調整引当金戻入額 ×××
返品調整引当金繰入額 ×××
差引売上総利益 ×××

根拠条文

  • 企業会計原則 注解18
  • 法人税法 53条

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