子会社株式の追加取得等により資本剰余金が負の値になる場合の利益剰余金への振替

2017年10月20日
カテゴリー 会計実務Q&A

Question 

子会社株式の追加取得等における対価と親会社の持分の増減額との差額は資本剰余金として処理されることされています。また、この処理の結果、連結会計年度末において資本剰余金が負の値になる場合には、資本剰余金をゼロにして、負の値を利益剰余金から減額する定めとなっています。四半期連結会計期間末においても同じように処理することになると思いますが、この処理は四半期の都度確定させることになるのでしょうか。それとも翌四半期において洗替えを行うのでしょうか。

Answer 

子会社株式の追加取得等により資本剰余金が負の値になる場合の利益剰余金への振替は、資本剰余金を負の残高にしないために行うものであり、四半期連結会計期間末においても同じように処理します。 しかし、翌四半期連結会計期間以降において資本剰余金が増加する場合もあり、同一連結会計年度内に資本剰余金の増加と減少の発生の順番が異なることで、その結果(利益剰余金への振替が行われるか否か)が異なることは望ましくありません。
そのため、自己株式処分差損が発生した場合と同様に、四半期では洗替えを行い、年度末において資本剰余金が負の値になる場合に利益剰余金への振替を確定させることになります。

根拠条文

  • 連結財務諸表に関する会計基準 第30-2項
  • 自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準 第42項
  • 連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針 第39-2項

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