企業会計ナビ

【事例分析】税率変更に伴う計算書類における税率変更注記の開示状況(平成24年3月31日決算会社)

2014.01.27
新日本有限責任監査法人 公認会計士 直原 知佳

1. 調査概要

調査日:平成26年1月6日
調査対象期間:平成24年3月31日決算
調査対象書類:連結計算書類、計算書類
調査対象会社:平成24年4月2日現在、以下の条件に該当する227社

①日経株価指数300
②3月31日決算
③日本基準を適用している

なお、調査対象会社227社はいずれも連結計算書類作成会社です。

2. 計算書類の税率変更注記の開示状況

(1)個別注記表における開示状況

個別注記表 開示個所 会社数 割合
開示あり 税効果注記の区分に開示 127 56%
追加情報の区分に開示 23 10%
上記以外の区分に開示 7 3%
小計 157 69%
開示なし 70 31%
合計 227 100%

(2)連結注記表における開示状況

会社計算規則においては、連結注記表で税効果会計に関する注記の開示が求められていません(会社計算規則第98条第2項第4号)。そのため、税率変更注記を連結注記表で開示する場合に、開示箇所として考えられるケースとしては個別注記表に準じて税効果注記、追加情報又はそれ以外の注記で開示する方法があります。連結注記表の開示状況を分析した結果は次のとおりです。

個別注記表の
開示個所
連結注記表
開示状況
連結注記表の
開示個所
会社数 割合
税効果注記の区分に開示 開示あり 税効果注記の区分に開示 25 11%
追加情報の区分に開示 39 17%
上記以外の注記に開示 16 7%
開示なし   47 21%
小計 127 56%
追加情報の区分に開示 開示あり 追加情報の区分に開示 22 10%
開示なし   1 0%
小計 23 10%
上記以外の区分に開示 開示あり 上記以外の区分に開示 7 3%
開示なし 開示あり 税効果注記の区分に開示 2 1%
追加情報の区分に開示 4 2%
上記以外の区分に開示 1 0%
開示なし   63 28%
小計 70 31%
合計 227 100%

3. 事例紹介

会社名:全日本空輸株式会社

個別注記表

6. 税効果会計に関する注記

~略~

(3)法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正

「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」(平成23年法律第114号)及び「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(平成23年法律第117号)が平成23年12月2日に公布されたことに伴い、当事業年度の繰延税金資産及び繰延税金負債の計算(ただし、平成24年4月1日以降解消されるものに限り)に使用した法定実効税率は、前事業年度の40.16%から、回収又は支払が見込まれる期間が平成24年4月1日から平成27年3月31日までのものは37.42%、平成27年4月1日以降のものについては35.03%にそれぞれ変更されています。
その結果、繰延税金資産の金額(繰延税金負債の金額を控除した金額)が6,915百万円減少し、当事業年度に計上された法人税等調整額が7,462百万円、その他有価証券評価差額金額が148百万円、繰延ヘッジ損益が399百万円、それぞれ増加しています。


会社名:三菱重工業株式会社

個別注記表

7. 追加情報

~略~

(2)法人税等の税率の変更による繰延税金資産及び繰延税金負債の金額の修正

「経済社会の構造の変化に対応した税制の構築を図るための所得税法等の一部を改正する法律」(平成23年法律第114号)及び「東日本大震災からの復興のための施策を実施するために必要な財源の確保に関する特別措置法」(平成23年法律第117号)が平成23年12月2日に公布され、平成24年4月1日以後に開始する連結会計年度から法人税率の引下げ及び復興特別法人税の課税が行われることになった。これに伴い、平成24年4月1日から開始する連結会計年度以降において解消が見込まれる一時差異については、繰延税金資産及び繰延税金負債を計算する法定実効税率を変更している。
その結果、繰延税金資産の金額(繰延税金負債の金額を控除した金額)が9,665百万円減少し、当連結会計年度に計上された法人税等調整額が11,352百万円、その他有価証券評価差額金額が1,686百万円、それぞれ増加している。

以上

検索範囲の網羅性については確保されていません。あらかじめご了承ください。

情報量は適当ですか?

文章はわかりやすいですか?

参考になりましたか?