企業会計ナビ

【事例分析】従業員株式所有制度(いわゆる日本版ESOP)の内容を記載している事例

2010.09.22
新日本有限責任監査法人 ナレッジセンター・リサーチ

平成21年12月11日に「企業内容等の開示に関する内閣府令」が改正され、従業員株式所有制度(いわゆる日本版ESOP)を導入している場合には、有価証券報告書において記載することとなりました。そこで、平成22年3月31日決算の有価証券報告書を対象に、株式等の状況において従業員株式所有制度の内容を記載している事例を調査いたしました。
なお、検索範囲の網羅性については、確保されていないことを申し添えます。

調査日:
平成22年9月1日

調査対象:
平成22年3月31日決算の有価証券報告書提出会社

調査項目:
従業員株式所有制度の内容(信託等の仕組みを利用した制度のみ)

1. 会社一覧

業種 証券コード 提出者 上場区分
建設業 1799 第一建設工業(株) JQ上場
建設業 1951 (株)協和エクシオ 東証一部
食料品 2108 日本甜菜製糖(株) 東証一部
繊維製品 3205 (株)ダイドーリミテッド 東証一部、名証一部
化学 4088 エア・ウォーター(株) 東証一部、大証一部、札証上場
化学 4206 アイカ工業(株) 東証一部、名証一部
非鉄金属 5857 アサヒホールディングス(株) 東証一部
電気機器 6479 ミネベア(株) 東証一部、大証一部、名証一部
輸送用機器 7240 NOK(株) 東証一部
輸送用機器 7245 大同メタル工業(株) 東証一部、名証一部
その他製品 7864 (株)フジシールインターナショナル 東証一部
その他製品 7906 ヨネックス(株) 東証二部
その他製品 7960 パラマウントベッド(株) 東証一部
電気・ガス業 9535 広島ガス(株) 東証二部
陸運業 9005 東京急行電鉄(株) 東証一部
空運業 9202 全日本空輸(株) 東証一部、大証一部
倉庫・運輸関連業 9382 (株)バンテック 東証一部
情報・通信業 9474 (株)ゼンリン 東証一部、福証上場
卸売業 7438 コンドーテック(株) 東証二部、大証二部
卸売業 8085 ナラサキ産業(株) 東証二部、札証上場
小売業 2730 (株)エディオン 東証一部、名証一部
小売業 3313 ブックオフコーポレーション(株) 東証一部
小売業 3341 日本調剤(株) 東証一部
小売業 7618 (株)ピーシーデポコーポレーション JQ上場
小売業 8173 上新電機(株) 東証一部、大証一部
銀行業 8388 (株)阿波銀行 東証一部、大証一部
銀行業 8415 (株)紀陽ホールディングス 東証一部、大証一部
証券、商品先物取引業 8601 (株)大和証券グループ本社 東証一部、大証一部、名証一部
不動産業 8848 (株)レオパレス21 東証一部
サービス業 9789 (株)栄光 東証二部
非公開 N/A 大塚ホールディングス(株) 非上場

2.事例紹介

①決算日以前より従業員株式所有制度を導入している事例

会社名:(株)協和エクシオ
対象年度:平成22年3月期
対象書類名:有価証券報告書

企業情報≫提出会社の状況≫1【株式等の状況】

1【株式等の状況】

~略~

(10)【従業員株式所有制度の内容】

①従業員株式所有制度の概要

当社は、協和エクシオ従業員持株会(以下、「持株会」といいます。)に対して当社株式を安定的に供給すること及び信託財産の管理により得た収益を従業員へ分配することを通じて、従業員の福利厚生を図り、従業員の株価への意識や労働意欲を向上させるなど、当社の企業価値向上図ることを目的として、「株式給付信託(従業員持株会処分型)」を導入しております。

当該制度は、持株会が取得する見込みの当社の保有する自己株式を、本信託の受託者である資産管理サービス信託銀行株式会社(以下、「信託口」といいます。)が予め一括して取得し、持株会の株式取得に際して当社株式の売却を行います。信託終了時までに、信託口が持株会への売却を通じて本信託の信託財産内に株式売却益相当額が累積した場合には、それを残余財産として受益者適格要件を充足する当社従業員持株会会員に分配するものであります。

②従業員等持株会に取得させる予定の株式の総数

3,257,900株

③当該従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲

受益者適格要件を充足する当社従業員持株会会員

②決算日以降に従業員株式所有制度を導入している事例

会社名:(株)フジシールインターナショナル
対象年度:平成22年3月期
対象書類名:有価証券報告書

企業情報≫提出会社の状況≫1【株式等の状況】

1【株式等の状況】

~略~

(10)【従業員株式所有制度の内容】

①従業員株式所有制度の概要

当社は、平成22年5月12日の取締役会において、当社グループの中長期的な企業価値向上、社員の経営参画意識をより一層高め、中期目標の達成に向け努力していくための新たな施策として、及び福利厚生制度の拡充の一環として、従業員持株会の仕組みを応用した信託型の「従業員持株ESOP信託」の導入を決議し、平成22年6月2日をもって導入いたしました。

割当予定先である三菱UFJ信託銀行株式会社(従業員持株ESOP信託口)は、当社と三菱UFJ信託銀行株式会社の間で、当社を委託者、三菱UFJ信託銀行株式会社を受託者とする従業員持株ESOP信託契約(以下「本信託契約」といい、本信託契約に基づき設定される信託を「本信託」といいます。)を締結することによって設定される信託口であります。当社の従業員持株会である「フジシール従業員持株会」(以下「本持株会」といいます。)の仕組みを応用した信託型の従業員福利厚生制度は従業員株式所有制度に該当しますので、その制度の概要を記載いたします。

当該制度では、三菱UFJ信託銀行株式会社(従業員持株ESOP信託口)が、本信託の設定後5年間にわたり本持株会が取得すると合理的に見込まれる数の当社株式を、借入金を原資として、当社からの第三者割当によって取得します。当該借入は、貸付人を三菱UFJ信託銀行株式会社、借入人を三菱UFJ信託銀行株式会社(従業員持株ESOP信託口)、保証人を当社とする三者間で締結される金銭消費貸借契約に基づいて行われます。

また、第三者割当については、三菱UFJ信託銀行株式会社(従業員持株ESOP信託口)と当社の間で有価証券届出書の効力発生後に締結される予定の株式総数引受契約に基づいて行われます。三菱UFJ信託銀行株式会社(従業員持株ESOP信託口)が取得した当社株式は、本信託契約に基づき、5年間の信託期間内において、毎月一定日にその時々の時価で本持株会に売却します。

三菱UFJ信託銀行株式会社(従業員持株ESOP信託口)は、当社からの第三者割当によって取得した当社株式の売却による売却代金及び保有株式に対する配当金を原資として、三菱UFJ信託銀行株式会社からの借入金の元本・利息を返済します。本信託の終了後、本信託の信託財産に属する金銭から、本信託に係る信託費用や未払の借入元利金などを支払い、信託収益が存在する場合は、当該金銭を本信託契約で定める受益者要件を充足する従業員に分配します。当該分配については、当社又は信託管理人から受託者である三菱UFJ信託銀行株式会社に請求し、受益者確定手続完了後遅延なく、当該受益者に対し、受益者の預金口座に振込入金する方法で金銭を支払います。なお、借入金が完済できない場合は、金銭消費貸借契約に基づき保証人である当社が保証債務を履行します。また、本信託の信託財産に属する当社株式に係る議決権行使については、信託管理人が本信託契約の細則であるESOP運営規程に従って定められた議決権行使の指図を書面にて受託者に提出し、受託者はその書面に従い議決権を行使します。

②従業員等持株会に取得させる予定の株式の総数

315,600株

③当該従業員株式所有制度による受益権その他の権利を受けることができる者の範囲

本信託契約で受益者となり得る者は、信託の終了時に生存し、かつ、本持株会の会員、信託期間中に定年退職、転籍又は役員への昇格によって本持株会を退会した者とします。受託者たる三菱UFJ信託銀行株式会社は、委託者又は信託管理人からの通知を受領した場合、書類確認等の一定の手続を経て受益者を確定します。但し、受益者確定手続において受益者として確定することができかなった者は、この限りではありません。


検索範囲の網羅性については確保されていません。あらかじめご了承ください。


情報量は適当ですか?

文章はわかりやすいですか?

参考になりましたか?