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改正収益認識会計基準及び見積開示会計基準等の公表に伴う会社計算規則の改正案のポイント

2020.06.15
EY新日本有限責任監査法人
公認会計士 松下 洋

<2020年6月4日に公表>

2020年6月4日に、「会社計算規則の一部を改正する省令案」(以下「本改正案」という。)が公表されています。本改正案は、企業会計基準委員会から、2020年3月31日、改正企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」(以下「改正収益認識会計基準」という。)及び企業会計基準第31号「会計上の見積りの開示に関する会計基準」(以下「見積開示会計基準」という。)等が公表されたことを受け、会社計算規則の改正を行うものです。

本改正案に対しては、2020年7月3日(金)までコメントが募集されています。

1. 改正が予定される規則

会社計算規則(平成18年法務省令第13号)

2. 改正の内容

(1) 改正収益認識会計基準を受けた改正

会社計算規則第115条の2第1項の収益認識に関する注記として表示すべき事項を「当該事業年度に認識した収益を、収益及びキャッシュ・フローの性質、金額、時期及び不確実性に影響を及ぼす主要な要因に基づいて区分した場合における当該区分ごとの収益の額その他事項」、「収益を理解するための基礎となる情報」及び「当該事業年度及び翌事業年度以降の収益の金額を理解するための情報」に改めるとともに、重要な会計方針に係る事項に関する注記の内容とすべき事項を定める会社計算規則第101条に第2項を加え、会社が顧客との契約に基づく義務の履行の状況に応じて当該契約から生ずる収益を認識するときは、同条第1項第4号に掲げる事項には、「当該会社の主要な事業における顧客との契約に基づく主な義務の内容」(同条第2項第1号)、「前号に規定する義務に係る収益を認識する通常の時点」(同項第2号)及び「前二号に掲げるもののほか、当該会社が重要な会計方針に含まれると判断したもの」(同項第3号)を含むものとするほか、所要の整備を行うものとされています。

(2) 見積開示会計基準を受けた改正

会社計算規則第98条第1項に第4号の2として、注記表に区分して表示すべき項目として会計上の見積りに関する注記を追加し、会社計算規則第102条の3の2として、その注記の内容とすべき事項を以下と定める規定を追加するほか、所要の整備を行うものとされています。

  • 会計上の見積りにより当該事業年度に係る計算書類又は連結計算書類にその額を計上した項目であって、翌事業年度に係る計算書類又は連結計算書類に重要な影響を及ぼす可能性があるもの
  • 当該事業年度に係る計算書類又は連結計算書類の①の項目に計上した額その他当該項目に係る会計上の見積りの内容に関する理解に資する情報

3. 適用時期

公布の日から施行する予定とされています。

4. 経過措置

(1) 改正収益認識会計基準を受けた改正

この省令による改正後の会社計算規則の規定(以下「新会社計算規則」という。)第88条第1項第1号、第101条第2項及び第115条の2の規定は、2021年4月1日以後に開始する事業年度に係る計算書類及び連結計算書類について適用し、同日前に開始する事業年度に係るものについては、なお従前の例によるものとする予定とされています。

ただし、2020年4月1日以後に終了する事業年度に係るものについては、これらの規定を適用することができるものとする予定とされています。

(2) 見積開示会計基準を受けた改正

新会社計算規則第98条第1項第4号の2並びに第2項第1号、第2号及び第5号並びに第102条の3の2の規定は、2021年3月31日以後に終了する事業年度に係る計算書類及び連結計算書類について適用し、同日前に終了する事業年度に係るものについては、なお従前のものによるものとする予定とされています。

ただし、2020年3月31日以後に終了する事業年度に係るものについては、これらの規定を適用することができるものとする予定とされています。

なお、本稿は本改正案の概要を記述したものであり、詳細については本文をご参照ください。

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