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自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準等の改正のポイント
~単体開示の簡素化に関連した改正~

2015.03.31
新日本有限責任監査法人 会計情報トピックス
浅井 哲史

<企業会計基準委員会から平成27年3月26日に公表>

平成27年3月26日に、企業会計基準委員会(ASBJ)から単体開示の簡素化に関連した以下の改正会計基準等が公表されました。

  • 改正企業会計基準第1号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準」(以下「改正自己株式会計基準」という。)
  • 改正企業会計基準適用指針第2号「自己株式及び準備金の額の減少等に関する会計基準の適用指針」(以下「改正自己株式適用指針」という。)
  • 改正実務対応報告第30号「従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する実務上の取扱い」(以下「改正実務対応報告第30号」という。)

平成26年3月26日付で「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令」(平成26年内閣府令第19号)が施行され、「財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則」(以下「財務諸表等規則」という。)等の改正により、連結財務諸表作成会社のうち、会計監査人設置会社は特例財務諸表提出会社とされ、会社法の要求水準に合わせた新たな個別財務諸表の様式によることや、一定の注記については会社計算規則の規定をもって注記できるとする特例が定められました。また、連結財務諸表を作成する会社において、連結開示において十分な情報が開示されている場合には、一定の注記については単体開示を免除することとされました。

これらの単体開示の簡素化に関連した財務諸表等規則等の改正により、ASBJによる上記の会計基準が規定する注記の定めについて、開示の要否が明確でないと指摘があった項目があり、当該項目についての改正がされています。

1. 本改正の概要

(1) 取締役会決議後消却手続を完了していない自己株式に関する注記の取扱い(改正自己株式会計基準第22項)

平成26年3月に改正された財務諸表等規則において、財務諸表提出会社が連結財務諸表を作成している場合には、自己株式に関する注記を記載することを要しないとされています(財務諸表等規則第107条第2項)。これを踏まえ、個別財務諸表における決議後消却手続を完了していない自己株式に関する注記の取扱いについて、自己株式に関する注記が個別財務諸表において開示されない中で、当該注記のみの開示を求める趣旨ではないことを明らかにするため、個別株主資本等変動計算書の注記事項として自己株式の種類及び株式数に関する事項を記載する場合には、当該自己株式の帳簿価額、種類及び株式数を当該事項に併せて注記することに改正されました。

(2) 無償取得した自己株式に関する注記の取扱い(改正自己株式適用指針第15項)

(1)と同じく改正後の財務諸表等規則第107条第2項を踏まえ、個別財務諸表における無償で取得した自己株式に関する注記の取扱いについて、自己株式に関する注記が個別財務諸表において開示されない中で、当該注記のみの開示を求める趣旨ではないことを明らかにするため、個別株主資本等変動計算書の注記事項として自己株式の種類及び株式数に関する事項を記載する場合には、その旨及び株式数を当該事項に併せて注記することの改正がされました。

(3) 従業員等に信託を通じて自社の株式を交付する取引に関する1株当たり情報に関する注記及び自己株式に関する注記の取扱い(改正実務対応報告第30号第17項及び第18項)

平成26年3月に改正された財務諸表等規則において、財務諸表提出会社が連結財務諸表を作成している場合には、1株当たり当期純損益及び潜在株式調整後1株当たり当期純利益に関する注記並びに自己株式に関する注記を記載することを要しないとされています(財務諸表等規則第95条の5の2第3項、第95条の5の3第4項及び第107条第2項)。これを踏まえ、個別財務諸表における1株当たり情報に関する注記の取扱い(改正実務対応報告第30号第17項)及び自己株式に関する注記の取扱い(改正実務対応報告第30号第18項)について、1株当たり情報に関する注記及び自己株式に関する注記が個別財務諸表において開示されない中で、当該注記のみの開示を求める趣旨ではないことを明らかにするため、1株当たり情報に関する注記を記載する場合には、改正実務対応報告第30号第17項に定めた注記を、個別株主資本等変動計算書の注記事項として自己株式の種類及び株式数に関する事項並びに配当に関する事項を記載する場合には、改正実務対応報告第30号第18項に定めた注記を記載することに改正されました。

2. 適用時期

公表日以後終了する事業年度の年度末に係る財務諸表から適用することとされています。

3. 公開草案から変更された主な点

適用時期が2.に記載したように明確化されたことに加え、会社計算規則の条文が現行規定に即して変更されました。

なお、本稿は本改正の概要を記述したものであり、詳細については本文をご参照ください。

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