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実務対応報告第18号の改正案のポイント
~米国会計基準における非公開会社ののれん償却に係る改正等に対応した改正~

2015.01.06
新日本有限責任監査法人 会計情報トピックス
浅井 哲史

<企業会計基準委員会から平成26年12月24日に公表>

企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成26年12月24日に実務対応報告公開草案第44号(実務対応報告第18号の改正案)「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い(案)」(以下「本公開草案」という。)を公表しています。

本公開草案では、主として米国会計基準におけるのれんの会計基準の改正への対応、及び平成25年9月に改正された企業会計基準第22号「連結財務諸表に関する会計基準」(以下「連結会計基準」という。)への対応がなされています。また、ASBJのコメント募集文書にある「本公開草案の概要」の記載では、実務対応報告第18号の包括的な見直しの要否に関しては必要に応じて、適切な時期に検討を行う予定であるとされています。

なお、本公開草案に対しては、平成27年2月24日(火)までコメントが募集されています。

1. 本公開草案の概要

(1) のれんの償却の取扱い

米国においては平成26年1月に、FASB Accounting Standards Codification(FASBによる会計基準のコード化体系)のTopic 350「無形資産-のれんその他」(以下「FASB-ASC Topic 350」という。)が改正され、非公開会社はのれんを償却する会計処理を選択できるようになったことを受け、当面の取扱いにおけるのれんの償却に係る改正が提案されています。
具体的には、FASB-ASC Topic 350に基づき在外子会社がのれんを償却する場合も想定されることから、連結決算手続上で修正を行う必要がある項目の対象を在外子会社において、のれんを償却していない場合とする改正が提案されており、在外子会社においてのれんを償却していない場合に、従来と同じく連結決算手続上でのれんを規則的に償却する修正が必要であることが規定されています。その上で、経過的な取扱いとして、今回改正予定の実務対応報告の適用初年度の期首に連結財務諸表において計上されているのれんのうち、在外子会社が平成26年1月に改正されたFASB-ASC Topic 350に基づき償却処理を選択したのれんについては、実務上の便宜から、以下のいずれかによることが提案されています。

[経過的な取扱い]

  • 連結財務諸表におけるのれんの残存償却期間に基づき償却する。
  • 連結財務諸表におけるのれんの残存償却期間と比べて在外子会社が採用する償却期間が下回る場合に、当該償却期間に変更する。この場合、変更後の償却期間に基づき将来にわたり償却する。

(2) 少数株主損益の会計処理の取扱い

平成25年9月に改正された連結会計基準では、従来の「少数株主損益調整前当期純利益」を「当期純利益」として表示し、「親会社株主に帰属する当期純利益」を区分して内訳表示又は付記することになりました。これにより、少数株主損益の会計処理に関する取扱いについての国際的な会計基準との差異がなくなったため、修正項目からの削除が提案されています。

2. 適用時期

改正後の実務対応報告は、平成27年4月1日以後開始する連結会計年度の期首から適用することが提案されています。ただし、今回の改正により削除された「少数株主損益の会計処理に関する取扱い」を除き、今回改正予定の実務対応報告公表後最初に終了する連結会計年度の期首から適用することができるとされています。
また、改正後の実務対応報告を早期適用する場合、連結会計年度中の第24半期連結会計期間以降からも適用することができ、この場合であっても、在外子会社が平成26年1月に改正されたFASB-ASC Topic 350に基づき償却処理を選択したのれんに係る前述1.(1)の①又は②の経過的な取扱いは、連結会計年度の期首に遡って適用することとされています。


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