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企業内容等開示ガイドラインの改正ポイント

2014.09.04
新日本有限責任監査法人 会計情報トピックス
吉田 剛

<金融庁から平成26年8月27日に公表>

平成26年8月27日に、金融庁から「企業内容等の開示に関する留意事項について」(企業内容等開示ガイドライン)等の改正(以下「本改正」という。)が公表されました。本改正では、金融審議会「新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ」報告書(以下「報告書」という。)の提言及び同ワーキングにおける議論を踏まえた一定の改正が行われています。

1. 改正されたガイドライン

  • 「企業内容等の開示に関する留意事項について」(企業内容等開示ガイドライン)
  • 「特定有価証券の内容等の開示に関する留意事項について」

2. 本改正の概要

本改正により、金融審議会「新規・成長企業へのリスクマネーの供給のあり方等に関するワーキング・グループ」報告書(平成25年12月25日)の提言及び同ワーキングにおける議論を踏まえ、以下の事項が改正されました。

  • 届出前勧誘に該当しない行為の明確化(企業内容等開示ガイドライン2-12)
    有価証券の募集・売出しに係る届出の前において「勧誘」は禁止されていますが(企業内容等開示ガイドライン4-1)、法令上、この「勧誘」の範囲が明確でないとの指摘もあること(報告書P.15参照)などから、この「勧誘」に該当しない行為の明確化が行われました。
  • 「特に周知性の高い企業」による届出の効力発生までの待機期間の撤廃(企業内容等開示ガイドライン8-3)
    「特に周知性の高い企業」については、現行の金融商品取引法の規定による有価証券の募集・売出しに係る届出の効力発生までの待機期間(7日間)を撤廃する特例措置を設けても、投資者保護上、特に大きな問題は生じないと考えられること(報告書P.14~15参照)などから、「特に周知性の高い企業」については当該待機期間に係る規定を撤廃し、また「特に周知性の高い企業」に該当する者の要件が定められました。

3. 適用時期等

改正後の規定は、公表日(平成26年8月27日)付で適用となっています。

4. 公開草案からの主な変更点

公開草案から以下の点などが変更されました。

<企業内容等開示ガイドライン2-12>

  • 企業内容等開示ガイドライン2-12③に書かれている「発行者に関する情報(当該発行者の発行する有価証券の募集又は売出しに係る情報を除く。)」と同じであることを示すため、同2-12⑤の「企業情報」が「当該発行者に関する情報(当該発行者の発行する有価証券の募集又は売出しに係る情報を除く。)」に変更されました。
  • 企業内容等開示ガイドライン2-12③における対象の書類に、有価証券届出書の他、発行登録書が加えられました。
  • 情報遮断措置を図る範囲を明確化するため、企業内容等開示ガイドライン2-12⑧における記載が「当該金融商品取引業者等において、執筆を担当する者をアナリスト・レポートの対象となる企業の発行する有価証券の募集又は売出しに係る取得勧誘又は売付け勧誘等に関する未公表の情報の伝達から遮断するための適切な措置を講じている場合に限り」に変更されました。

<企業内容等開示ガイドライン8-3>

  • 新株予約権付社債に係る新株予約権の行使により移転する株券についても、企業内容等開示ガイドライン8-3(3)①の算式に含める必要がある点が明確化されました。

なお、本稿は本改正の概要を記述したものであり、詳細については本文をご参照ください。

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