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会社計算規則の改正案(包括利益関係)のポイント

2010.08.02
新日本有限責任監査法人 会計情報トピックス
岡田 眞理子
<法務省が平成22年7月30日に公表>

平成22年7月30日に法務省より「会社計算規則の一部を改正する省令案」が公表されています。
平成22年6月30日に企業会計基準第25号「包括利益の表示に関する会計基準」が公表されたことに伴い、会社法(平成17年法律第86号)の委任に基づく会社計算規則(平成18年法務省令第13号)について、所要の改正が提案されています。
なお、平成22年8月30日(月)までがコメント募集期間とされています。


1. 会社計算規則の改正

(1) 損益計算書等に関する改正

現行会社計算規則第95条の削除が提案されています。

現行会社計算規則第95条においては、「損益計算書等には、包括利益に関する事項を表示することができる」とされていますが、「包括利益の表示に関する会計基準」においては、包括利益を表示する計算書は①当期純利益を表示する損益計算書と、包括利益を表示する包括利益計算書からなる形式(2計算書方式)もしくは、②当期純利益の表示と、包括利益の表示を一つの計算書(「損益および包括利益計算書」)で行う形式(1計算書方式)のいずれかの形式によるとされています(「包括利益の表示に関する会計基準」第11項)。そのため、包括利益に関する事項が概念上損益計算書に含まれるとされている現行会社計算規則第95条の整理が、「包括利益の表示に関する会計基準」等と必ずしも整合していないことを踏まえて、現行会社計算規則第95条の削除が提案されています。

なお、計算書類または連結計算書類として、包括利益に関する計算書の作成を求めるものとするかどうかについては、包括利益に関する情報の株主・債権者にとっての有用性の程度等が明らかになった将来において、あらためて検討する予定とされています。


(2) 連結貸借対照表および連結株主資本等変動計算書に関する改正

連結貸借対照表および連結株主資本等変動計算書の項目を定める現行会社計算規則第76条および第96条について、「評価・換算差額等」の項目を「評価・換算差額等」又は「その他の包括利益累計額」のいずれかの項目とすることを認めるものとするとされています。


2. 経過措置

施行日前に終了する連結会計年度に係る連結計算書類については、なお従前の例によるとされています。


3. 施行時期

平成22年9月30日の予定とされています。

本稿は公開草案の概要を記述したものであり、全文については以下の 総務省 電子政府の総合窓口(e-Gov)のウェブサイトをご参照ください。



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