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「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」の公表に伴う他の会計基準等の技術的改正のポイント

2010.02.22
新日本有限責任監査法人 会計情報トピックス
吉田 剛
<企業会計基準委員会が平成22年2月19日に公表>

企業会計基準委員会(ASBJ)は、平成22年2月19日に、以下の会計基準等の改正を公表しています。

実務対応報告第18号「連結財務諸表作成における在外子会社の会計処理に関する当面の取扱い」(以下、実務対応報告第18号)
実務対応報告第19号「繰延資産の会計処理に関する当面の取扱い」(以下、実務対応報告第19号)

これらの会計基準の改正は、平成21年12月における企業会計基準第24号「会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(以下、企業会計基準第24号)および同適用指針の公表を受け、企業会計基準第24号における取り扱いや表現と平仄(ひょうそく)を合わせる観点から行われたものです。

なお、上記の会計基準等の改正は、企業会計基準第24号における取り扱いに合わせるため等の技術的なものであるため、公開草案の手続きを経ずに公表されています。

1. 改正内容の概要

(1) 実務対応報告第18号

企業会計基準第24号等において、会計方針の変更の際の取り扱いが「遡及(そきゅう)処理」とされたことにより、国際的な会計基準との差異がなくなったため、所要の改正が行われたものです。

具体的には、実務対応報告第18号の「連結決算手続における在外子会社の会計処理の統一」の「当面の取扱い」において、在外子会社の財務諸表が国際財務報告基準や米国会計基準に準拠して作成されている場合であっても、重要性が乏しい場合を除き修正が求められていた項目である「(5) 会計方針の変更に伴う財務諸表の遡及修正」が削除されています。

本改正により、「18号の修正6項目」などとして実務に浸透していたこの当面の取り扱いは、「修正5項目」となります。

また、上記の改正に伴い、実務対応報告第24号「持分法適用関連会社の会計処理に関する当面の取扱い」(以下、実務対応報告第24号)において、「・・・のれんの償却をはじめとする実務対応報告第18号に定める6項目の修正を行うにあたっても・・・」とされていた実務対応報告第24号脚注3の定めが、「・・・5項目の修正を・・・」と修正されています。

なお、企業会計基準第24号第10項から第12項の定めに基づく、会計方針の変更に係る注記や未適用の会計基準等に関する注記が、国際財務報告基準や米国会計基準を採用している在外子会社で行われた変更等についても該当がある旨が、注記喚起的に示されています。

(2) 実務対応報告第19号

実務対応報告第19号の会計処理方法の継続性の取り扱いの定めに関して、企業会計基準第24号等における表現と合わせるため、所要の改正が行われています。

具体的には、同一の繰延資産項目について、支出内容に著しい変化がある場合に新たな会計事実の発生と見て、直近の会計処理と異なる会計処理方法を選択した場合、これまでは会計方針の変更に準じた注記が要求されていました(改正前実務対応報告第19号3(7)②ただし書き)。しかし、企業会計基準第24号等の適用後は、会計方針の変更が遡及適用とされ、本件「直近の会計処理と異なる会計処理方法を選択した場合」のように、選択の前後で会計処理方法が異なる取り扱いとならないため、このような場合において、直近の会計処理とは異なる会計処理方法を選択した旨、引き続き同一の会計処理方法を採用したと仮定した場合と比較したときの影響額を記載することとされました(実務対応報告第19号3(7)②ただし書き)。


2. 適用時期

改正された各実務対応報告の適用時期は、企業会計基準第24号と同様(平成23年4月1日以後開始する事業年度の期首以後に行われる会計上の変更等から適用され、早期適用は認められません)とされています。


本稿は「企業会計基準第24号『会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準』等の公表に伴う他の会計基準等の改正」の概要を記述したものであり、その詳細については、以下の財務会計基準機構/企業会計基準委員会のウェブサイトをご参照ください。



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