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国際会計基準の適用容認に伴う連結財規等の改正案のポイント

2009.07.02
新日本有限責任監査法人 会計監理レポート
吉田 剛
<金融庁が平成21年6月30日に公表>

平成21年6月30日に、金融庁より「連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)」等が公表されています。また、関連するガイドラインも所要の改正が提案されています。

本改正は、企業会計審議会から、「我が国における国際会計基準の取扱いについて(中間報告)」が公表され、一定の要件を満たす企業に対して、平成22年3月期の年度の連結財務諸表から国際会計基準による作成を容認する方針が示されたことを踏まえ、規則等における取り扱いについて行われるものです。

また、平成21年7月30日(木)までがコメント募集期間とされています。


1. 改正が予定される主な規則等

  • 連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(連結財務諸表規則)
  • 財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(財務諸表等規則)
  • 中間連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(中間連結財務諸表規則)
  • 中間財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(中間財務諸表等規則)
  • 四半期連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則(四半期連結財務諸表規則)
  • 四半期財務諸表等の用語、様式及び作成方法に関する規則(四半期財務諸表等規則)
  • 企業内容等の開示に関する内閣府令
  • 財務計算に関する書類その他の情報の適正性を確保するための体制に関する内閣府令

2. 連結財務諸表規則等の改正

(1)

適用の一般原則(連結財務諸表規則改正案第1条第3項など)
一定の要件を満たす団体が作成・公表した会計基準のうち、適切なデュー・プロセスの下で作成・公表されたと認められ、また金融庁長官が定めるものについては、一般に公正妥当と認められる企業会計の基準に該当するものとする規定を新設することが提案されています。

(2)

適用の特例(連結財務諸表規則改正案第1条の2など)
国際的な財務活動または事業活動を行う会社として一定の要件を満たす会社(特定会社)が提出する連結財務諸表に係る用語、様式および作成方法について、国際会計基準に従うことができるとする規定を新設するほか、所要の改正が提案されています。
また、上記特定会社が連結財務諸表を作成していない場合には、国際会計基準によって(個別)財務諸表を作成することができるとする規定が新設されるほか、所要の改正が提案されています。
なお、従来米国会計基準に従った連結財務諸表を提出していた会社については、当分の間現行の規定によることができるとする経過措置が設けられます。

(3)

有価証券報告書等への記載(開示府令 第2号様式など)
上記の規定により連結財務諸表を作成した場合には、その旨、提出会社が連結財務諸表等の適正性を確保するための特段の取組みを行っている場合には、その旨およびその取組みの具体的な内容の記載が求められるほか、所要の改正が提案されています。


3. 告示の制定

上記2.(1)に記載した金融庁長官が定める企業会計の基準として、ASBJが作成・公表した企業会計基準ならびにIASBが公表した国際会計基準書および国際財務報告基準書が定められることになります。


4. 施行時期

公布の日から施行することが提案されています。また、上記2.(2)および(3)に係る改正については、平成22年3月31日以後終了する連結会計年度に係る連結財務諸表から適用することが提案されています。


本稿は「『連結財務諸表の用語、様式及び作成方法に関する規則等の一部を改正する内閣府令(案)』等の公表について」の概要および主な論点を記述したものであり、詳細については、以下の金融庁のウェブサイトをご参照ください。




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