2021年3月期決算からは、主に見積開示基準が原則適用となります。また、2022年3月期からは多くの企業で準備を進めてきた収益認識基準がいよいよ原則適用となります。適用に向けて関連する会計基準等を再確認しておきましょう。

企業会計ナビから、2021年3月期決算に向けてチェックしておきたい記事を特集します!

2021年3月期に適用される主な会計基準等

原則適用
  • 企業会計基準第31号「会計上の見積りの開示に関する会計基準」
  • 企業会計基準第24号「会計方針の開示、会計上の変更及び誤謬の訂正に関する会計基準」(2020年3月改正)
  • 実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」
早期適用
  • 企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」
  • 企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」
  • 企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」

1. 決算留意事項をひととおりチェック!

2. 見積開示会計基準等

見積りの不確実性の発生要因に係る注記情報を充実させるため、企業会計基準第31号「会計上の見積りの開示に関する会計基準」が2021年3月期決算より原則適用となります。当該基準は新型コロナウイルス感染症が見積項目に与える影響や監査上の主要な検討事項(KAM:Key Audit Matters)にも関連するため、注記情報の記載にあたり留意する必要があります。
また、過年度遡及基準も一部改正が行われています。

3. 収益認識会計基準

2021年4月1日以後開始する事業年度より、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」並びに企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」が原則適用となります。これまで多くの企業において原則適用に向けて十分な準備を進めてきたと思いますが、表示や注記も含めて関連する会計基準等を再確認しておきたいところです。

4. KAM

2021年3月期より、監査報告書において監査上の主要な検討事項(KAM)が記載されます。金融商品取引法監査で原則適用となります。

5. 開示関連

KAMの適用に伴い、有価証券報告書等における開示の充実がより一層求められるようになってきています。特に「経営方針、経営環境及び対処すべき課題等」、「事業等のリスク」、「経営者による財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析(MD&A)」の記載に関するポイントは抑えておきたいところです。

6. 時価算定会計基準

国際会計基準(IFRS)や米国会計基準では、時価の算定方法に関する詳細なガイダンスや開示が定められていますが、我が国における金融商品会計基準等では詳細な定めがありませんでした。国際的な比較可能性を確保するために、企業会計基準第30号「時価の算定に関する会計基準」が2019年7月に公表され、2021年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首からの適用となります。併せて、企業会計基準第10号「金融商品に関する会計基準」等の改正も行われています。

7. 税務関連

令和3年度税制改正では、新型コロナウイルス感染症への対応や、企業のDX化(デジタルトランスフォーメーション)や脱炭素化に向けた投資を促進する措置などが創設されています。 また、連結納税制度の見直しが行われ、グループ通算制度が導入されます。グループ通算制度は2022年4月1日以後に開始する事業年度からの適用となります。

8. 会社法関連

時価算定会計基準、収益認識会計基準、見積開示会計基準等の会計基準等に対応するために、計算書類等のひな形の改訂が行われ、2021年3月9日に経団連より公表されました。
また、株主総会資料の電子提供制度の創設や、取締役等の報酬に関する規律の見直しなどが行われています。

9. その他

2021年12月末をもってロンドン銀行間取引金利(LIBOR)が停止されます。LIBORを参照するヘッジ関係に関する会計処理及び開示上の取扱いを明確にするため、2020年9月29日に企業会計基準委員会(ASBJ)より、実務対応報告第40号「LIBORを参照する金融商品に関するヘッジ会計の取扱い」が公表され、公表日以後の適用となります。
その他、DX化に関しても確認しておきましょう。

(1) LIBOR

(2) DX化

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