「旬刊経理情報」連載 女性エグゼクティブの法則 ~Winning Womenから後輩たちへ~ 

第4回 未来を変えよう!~人生の後輩の皆さんへ~

2013.07.22
小林 洋子
NTTコムチェオ株式会社
代表取締役社長

Winning Women Networkの企画・協力で、「旬刊経理情報」に「女性エグゼクティブの法則~Winning Womenから後輩たちへ~」を連載しています。2013年7月1日号に掲載された記事をご紹介します。

私の夢は、女性が肩肘張らず、何をも犠牲にすることなく、また、男性がしないですむいやな思いを我慢することもなく、自分の仕事に夢と誇りをもって、男性と同じように仕事を通じてやりがいや成長を実感できる、そんな世のなかをつくることです。

「女性は職場の花ですから、皆さんご結婚まで、まあ25歳くらいまでは働かれますが......」、私が就職活動をしていた頃、日本を代表する多くの企業から面接時に同様のことをいわれました。女の値打ちは新鮮さ?野菜や魚と一緒かい!と、心で毒づきつつ顔には笑顔を貼りつけて何社も会社訪問し、ようやくめぐり会ったのが制度上完璧に男女平等であった電電公社でした。

でも、「制度」と実際の「運用」は違ったのですね。「いつまでも会社にしがみついていると貰い手なくなるよ~」、毎日のように「親切な」上司にいわれ、同期の男性は企画業務をアサインされるのに私は雑用、将来展望も自分が何を期待されているのかもわからない日々でした。

やがて部下を持つ立場になるのですが、男性部下たちと一緒にお客さま企業を訪問すると、会議室では末席を案内され私にだけ資料が配られない、名刺交換してはじめて「え、女性の課長さんですか!」と先方が慌てて資料を持ってくる、というようなことが多々ありました。

「ガラスの天井」という言葉があります。女性が組織のなかで仕事を続けていくときに、その先に進みたいのに行けない、ガラスのようなみえない壁に阻まれてキャリアアップできない、という「glass ceiling」からきた言葉です。日本の場合は、ガラスではなく「オヤジの天井」? だれが阻止しているかはっきりわかり、しかもガラスのように透明じゃないから先がまるでみえません。

長い会社人生のなかでは、いやな思いも、腹立たしいことも、理不尽な悔しい出来事も、悔やんでも悔やみきれない失敗もありました。でも、あるとき気づいたのです。時間の使い方は、すなわち命の使い方なのだと。怒りと不満と後悔のために命を浪費してしまうのではなく、感謝と満足と達成感のために使わなくては、と。

では、どうやってこの壁を乗り越えるかということですが、簡単です。変えられるものを変えればよい。「過去」と「他人」は変えられませんが、「未来」と「自分」は変えられます。過去を悔やんで他人を恨むのではなく、済んだことは事実として受け止め、そして何でもよいのでちょっと自分を変えてみるのです。朝早く出社する、大きな声で挨拶する、洋服や髪形を変える、苦手な人に微笑みかける...などなど。なりたい自分に変わる。不思議なもので、自分が変わると他人も変わる、そして、なぜか運も開けてきて結果的に未来が変わりますよ。

皆さんにもう1つお伝えしたいことがあります。それは、「人は苦しみのなかでしか成長しない」ということです。激しい運動をすると辛い筋肉痛がきます。でも、その痛みを経て筋肉は「超回復」し、筋力は大きくアップするでしょう。心もそれと同じですから。辛く苦しいときには、ああ自分は今成長している最中なのだな、と思ってくださいね。

では、もう1歩前へ!あなたも私も夢に向かって(^-^)。

(「旬刊経理情報」2013.7.1より)

小林洋子氏 小林 洋子(こばやし・ようこ)
NTTコムチェオ株式会社 代表取締役社長
1978年早稲田大学法学部卒業後電電公社入社。大阪勤務の後サントリー株式会社に出向し宣伝を学ぶ。NTT民営化時にはCIを担当し現在のNTTロゴマークを作成。支店営業部長等を経て、1996年にインターネットの「OCN」を事業として立ち上げる。1999年NTT分割に伴いNTTコミュニケーションズ株式会社へ。OCNを会員数No.1のプロバイダーにする。2008年取締役 法人事業本部チャネル営業本部長。同年、日経WOMAN「WOMAN OF THE YEAR 2009」の1人に選ばれる。2010年 現職、経済同友会幹事。