「旬刊経理情報」連載 女性エグゼクティブの法則 ~Winning Womenから後輩たちへ~ 

第1回 「豊かさ」を感じるライフスタイル産業

2013.04.22
広野 道子
21LADY株式会社
代表取締役社長

Winning Women Networkの企画・協力で、「旬刊経理情報」に「女性エグゼクティブの法則~Winning Womenから後輩たちへ~」を連載しています。2013年4月1日号に掲載された記事をご紹介します。

わたしは、DPE業界のベンチャー企業において新事業の立上げを経験し、また「カフェ・ド・クリエ」をFC展開する会社に経営陣として、「タリーズコーヒー」の立上げには副社長として関わってきました。

DPE業界のベンチャー企業では取締役として自社株式を持つ機会にめぐまれ、その会社を退職したときに多少の上場益を得て、それをタリーズコーヒーや現在の会社の創業資金とすることができたことはとても幸運でした。

2000年には、ライフスタイル産業の総合支援をする21LADY.COMを創業しました。小さなシュークリーム会社の営業譲渡を受けたことをきっかけに、民事再生を申請した「洋菓子のヒロタ」のスポンサーの話が同じシュークリームつながりできて、最終的に創業2年の当社がスポンサーに選ばれました。この事業再生により、2004年に名証セントレックスへの上場を果たすことができました。しかし、2007年には自主回収も経験し、苦難の連続で再生に5年かかりました。2010年には、さらに食から住分野に事業の柱を拡大し、現在に至っています。

ふり返ってみると、20代後半から30代後半までの10年間は、朝早くから夜遅くまで、さらに土曜日も仕事をして、年間3,000時間以上仕事をしたことが、いまの起業と経営につながっています。独立してからは、職住接近もデフレ効果で加速し、さらにライフワークの仕事時間は増えています。

日本経済も、アベノミクスで株価が上がり、円安傾向に反転していますが、1,500兆円という資産の9割を銀行預金で持つ日本国民の大半は、どれだけの恩恵を得ているのでしょうか。300兆円という日本の株式市場の時価総額は、その個人マネーが500兆円移転すれば、800兆円規模となり、NY証券取引所に匹敵する時価総額となるでしょう。

日々仕事をしている会社の自社株式を「定年退職するまで長期保有し、自分が頑張れば会社の時価総額も上がる」という仕事のしかたを奨励すれば、日本経済はさらに発展し、個人も退職金や将来の年金がなくても、自社株式の資産で十分楽しい余生が送れる、豊かな時代がくるのではないでしょうか。

40兆円の税収から生活保護費を3兆円も払っているというのが日本の現実です。毎年50兆円もの国債を発行し、日本国の借金は1,000兆円からさらに毎年増え続けています。

その財政再建の解決策は、女性と60代以上のシニアにあるのではないでしょうか。子育てを卒業した40代以後の女性と、男性も60代以上のシニア人口がそこから平均寿命80代後半までの長い人生を、さらに第2第3の人生をかけて仕事に没頭すれば、日本の税収は倍増し、年金制度が仮に破綻しても、自社株式と仕事の報酬で、豊かな生涯を送れることになるでしょう。

わたしも、ベンチャー業界での仕事を始めて四半世紀が過ぎましたが、これからも生涯現役で、豊かさを感じるライフスタイル産業の成長に貢献し、その結果として日本経済に微力ながら役立つよう、「温故知新」の精神でさらに仕事を楽しみながら頑張りたいと思っています。

(「旬刊経理情報」 2013.4.1(No.1343)より)

広野道子氏広野 道子(ひろの・みちこ)
21LADY株式会社 代表取締役社長
株式会社ポッカクリエイト専務取締役、タリーズコーヒージャパン株式会社副社長等を歴任。平成12年に21LADY.COM株式会社(現21LADY株式会社)を設立。主な著書に『「フツーのOL」の私が、社長になった理由』(ワック)、『運命が変わる人生が変わるリストラなんてこわくない!』(しののめ出版)、『フランチャイズ成功のポイント―好きな業種ではじめる』(日本実業出版社)など。