国際財務報告基準
(IFRS、国際会計基準)
保険IFRSアラート

IASBは実績調整の取扱い及び料金規制の影響を受ける保険契約のグルーピングに係るガイダンスを改訂

2017.03.28
重要ポイント

IASBは、2016年12月に行われたIFRS第17号の草案に対する外部レビューによるコメントに対し、次のような対応を決定した。主な暫定決定の内容は以下の通りである。

  • 非財務リスクから生じる将来キャッシュ・フローの見積りに関するすべての変更は、実績調整を直接の原因とする見積りの変更を含め、CSMで調整する(ただし2つの例外を除く)。
  • 実績調整の定義を修正し、投資要素を除外する。
  • 一般モデルについて、当期に提供されたサービスに対応して純損益で認識されるCSMの金額の算定方法は変更しない。
  • 保険契約者の特徴に応じて異なる価格や給付水準を設定することが、法律又は規制により実質的に制約されていることのみをもって保険契約が異なるグループに分類される結果となる場合には、保険会社が当該保険契約を同じグループに分類できるよう、限定的な免除規定を設ける。

概要

2017年2月の会議において、国際会計基準審議会(以下、「IASB」又は「審議会」)は、IFRS第17号「保険契約」(以下、「IFRS第17号」)の外部レビューによるコメントに関する検討を終了した。当該レビューは2016年12月に実施され、IASBは、スタッフが提案した外部レビューによるコメントへの対応について討議を行った。

これまでの経緯

IASBのウェブサイトでは、この会議に先立つ保険契約の会計モデルに関する暫定決定について、以下をはじめとする情報を掲載している。

  • 本プロジェクトのこれまでの進捗に関する全体の要約と暫定決定の概要が記載されている、審議会のアジェンダ・ペーパー ifrsウェブサイトへ
  • 同プロジェクトとモデル案に関するさらに詳細な情報 ifrsウェブサイトへ

今後の展開

本会議での決定により、外部レビューによるコメントについての討議は終了し、スタッフは引き続きドラフティングを行っている。

IFRS第17号は2017年5月に公表される予定である。

EYの見解

会議の中で、審議会メンバーは、同基準草案の外部レビューによるフィードバックを高く評価している。これが示すように、2月の会議での主な決定はこのフィードバックを反映したものであり、IASBによる提案の明瞭性と実務面での適用可能性に関するフィードバックを検討し、それに応えようとする審議会の意向を表している。

実績調整の取扱いに関する決定は、実績調整の取扱い及びCSMの調整とリリースの手法に関して単一の完全な解決法は存在しないことを表している。集約のレベルについて料金規制に関する限定的な免除規定が設けられたが、これは保険契約のグルーピングにおけるこれらの影響を適切に反映するための重要なステップとして、多くの保険会社に歓迎されるだろう。

適用開始日が2021年1月1日と予定されているため、保険会社には同基準の公表後、約3年半の導入期間が設けられることになる。以前の会議においてIASBはこの導入期間を他の基準と比べて比較的長いとしていたものの、IFRS第17号は複雑な基準であることから、導入に向けた準備を直ちに開始する必要があるだろう。




情報量は適当ですか?

文章はわかりやすいですか?

参考になりましたか?