新日本有限責任監査法人
国際財務報告基準
(IFRS、国際会計基準)
IFRS Developments

モニタリング・ボード - メンバーの選定要件を決定

2013.03.04
重要ポイント

自国・地域の代表者をボード・メンバーとして維持し続けるためには、以下を満たす必要がある。

  • IFRSの適用に関する確約は、IFRSの強制適用又は任意適用により裏付けられる必要がある。
  • IFRSが広く一般的に適用されていなければならない。ただしこれには、IFRSへの移行に関する決定が既に行われており、合理的な期間内に広く一般的に適用されるであろうと見込まれている場合も含まれる。
  • メンバーの評価は定期的に見直され、要件の充足に向けての活動が達成されていればよい。

概要

IFRS財団のモニタリング・ボード(IFRS財団のガバナンスに関する最上位の機関)は、2012年2月9日に、IFRS財団のガバナンス改革に関する最終報告書を公表したが、そこでは、ボード・メンバーは、その資本市場においてIFRSを適用している又は適用を確約しており、かつIFRS財団に資金を拠出している国・地域の代表者(その国・地域における財務報告の様式及び記載内容を定める資本市場規制当局)に限定するとされていた。そのため継続して自国・地域の代表者をボード・メンバーとして維持し続けるためには、その国・地域の財務報告基準としてIFRSの適用を確約する必要があるが、この要件の具体的な内容は決定されていなかった。

モニタリング・ボードは、2013年3月1日に、ガバナンス改革で提示されたボードメンバーとしての要件に照らしたメンバーの定期的評価及びメンバーの拡大に関し、現在及び将来のメンバーの評価プロセス及び評価方法について合意したことを公表した。

ボードメンバーの評価方法

モニタリング・ボードは、IFRSの適用に関する評価に際し、メンバーの単一かつ高品質なグローバルな会計基準の普及への確約は、その国・地域におけるIFRSの強制適用又は任意適用により裏付けられる必要があるということに合意した。さらに、そうしたIFRSの強制又は任意適用の結果として、その資本市場においてIFRSが広く一般的に適用されていなければならないとしている。

モニタリング・ボードは、各メンバーの国・地域の財務報告制度にIFRSを組み込むためにその国・地域で使用されているメカニズム、及び当該メカニズムがその資本市場におけるIFRSの広く一般的な適用にどの程度貢献しているかを評価する予定である。

モニタリング・ボードは、IFRSの適用に関する要件に照らした各メンバーの評価、評価プロセス、及び当該要件を満たさない場合の取扱いについて、以下のように主要な点について合意した。

IFRSの適用

総則

  • (a)当該国・地域は、IFRSの適用、及び最終的な目標として単一かつ高品質なグローバルな会計基準が世界的に受け入れられよう推進することについて明確に確約している。こうした確約は、当該国・地域が関連する資本市場において資金調達する企業の連結財務諸表にIFRSを強制適用する又は任意適用を許容し、結果として実際にIFRSが広く一般的に適用されている、あるいはIFRSへの移行に関する決定を既に行っており合理的な期間内に広く一般的に適用されるであろうという見込みにより裏付けられる。
  • (b)適用されるIFRSは、IASBが公表しているIFRSと実質的に同じものである。

定量的要素

  • (c)当該国・地域は、国際的な観点から資金調達の主要な市場であると考えられる。

定性的要素

  • (d)当該国・地域は、IFRSの開発に関し継続的に資金を拠出している。
  • (e)当該国・地域は、関連する会計基準の適切な適用を担保するための堅固な強制メカニズムを整備し、運用している。
  • (f)関連する国・地域の基準設定機関が存在する場合、当該基準設定機関はIFRSの開発に積極的に貢献することを確約している。

評価プロセスとその結果:

既存メンバーの定期的な見直し

  • (a)定期的な見直しは2013年に開始し、原則として3年毎に実施される。
  • (b)見直しは、各メンバーの自己評価を出発点とし、これに他の情報源からの追加的情報やデータを加えた上で評価される。
  • (c)継続してモニタリング・ボードのメンバーであるための適格性は、すべての要件の完全な充足に向けてのそれまでの達成度合を十分に考慮した上で、当該要件に照らして評価する。
  • (d)既存メンバーが当該要件を完全には又は著しく満たしていないことが判明した場合、非適格性の程度によっては、当該メンバーの議決権は、当該メンバーを除く他のメンバーの決定により一時停止することができる。
  • (e)上記(d)の状況が次の定期的な見直しまでに改善されない場合、又は当該要件の更なる重大な未充足に関する明確な証拠が存在する場合には、他のメンバーの合意により当該メンバーの資格を取り消すことができる。

次のステップ

モニタリング・ボードは、上記の要件及び評価プロセスに従い既存メンバーの評価及び、新規メンバーの選定を開始し、2013年中に完了すると見込んでいる。