新日本有限責任監査法人
国際財務報告基準
(IFRS、国際会計基準)
IASBの動向

公開草案「金融商品:期待信用損失」の公表

2013.03.08

IASBは、2013年3月7日、公開草案「金融商品:期待信用損失」を公表しました。

金融危機が生じた際、ローンに係る貸倒引当金の計上不足が、現行基準(すなわち、'発生'損失モデル)に対する改善すべき点として指摘されたことから、IASBはそのような批判に対応するため、'期待'損失モデル(すなわち、本公開草案)を開発しました。

本公開草案の目的は、企業が保有する金融資産などについて、その期待信用損失に関するより有用な情報を財務諸表利用者に提供することにあります。

当初、IASB及びFASBは期待信用損失に係るプロジェクトを共同で進めていましたが、規制環境等の地理的な相違から、1つのモデルに収斂することは困難であると両審議会は判断し、結果として、それぞれが個別に公開草案を公表するに至っています。

一定の例外はあるものの、IASBが提案しているモデルにおいて当初認識される期待信用損失は、原則として12カ月期待信用損失であり、当初認識後に信用状況の著しい悪化が生じた場合に、認識される期待信用損失は、残存期間にわたる期待信用損失へと遷移することになります。すなわち、信用状況の著しい悪化が当初認識時以降に発生しているかどうかを確認する必要があります。

12カ月期待信用損失とは、報告日後12カ月以内に発生する可能性のあるデフォルト・イベントに起因する期待信用損失を意味し、また残存期間にわたる期待信用損失は、金融商品の残存期間にわたって発生する可能性のあるすべてのデフォルト・イベントに起因する期待信用損失になります。

なお、売掛債権及びリース債権に対しては一定の簡便法が用意されています。

コメント期限は、2013年7月5日となります。

IFRS Developments 54号

IASBプレスリリース