新日本有限責任監査法人
国際財務報告基準
(IFRS、国際会計基準)
IASBの動向

公開草案「共同営業(ジョイント・オペレーション)に対する持分の取得(IFRS第11号の改訂)」 及び 公開草案「投資者と関連会社またはジョイント・ベンチャーとの間における資産の売却または拠出(IFRS第10号及びIAS第28号の改訂)」の公表

2012.12.14

2012年12月13日、IASBは以下の2つの公開草案を公表しました。

  • (1)公開草案「共同営業(ジョイント・オペレーション)に対する持分の取得(IFRS第11号の改訂)」
  • (2)公開草案「投資者と関連会社またはジョイント・ベンチャーとの間における資産の売却または拠出(IFRS第10号及びIAS第28号の改訂)」

(1) 公開草案 「共同営業(ジョイント・オペレーション)に対する持分の取得(IFRS第11号の改訂)」

本公開草案の目的は、共同営業に対する持分の取得に係る会計処理を明確にするところにあります。IFRS第11号は、共同営業者(ジョイント・オペレーター)の会計処理については述べているものの、共同営業者が共同営業に対する持分を取得した時の会計処理については何も述べていなかったため、特に、取得関連費用の会計処理、のれんの認識及び繰延税金資産・負債の認識に関して実務においてばらつきが生じていました。

IASBは、公開草案において共同営業者がIFRS第3号で定義される「事業」を構成する共同営業に対する持分を取得する場合は、IFRS第3号「企業結合」及び他のIFRSの原則を適用し、また、それらのIFRSで求められている関連する開示を行わなければならないことを提案しています。ここでいう原則には、以下が含まれます。

  • (a)識別可能資産及び負債を公正価値で測定する(IFRSで測定の例外が定められているものを除く)
  • (b)取得関連費用を費用処理する
  • (c)のれんの当初認識に係る繰延税金負債を除き、繰延税金資産・負債を認識する
  • (d)移転された対価と、取得した資産及び引受けた負債の純額の差額をのれんとして認識する

IASBプレスリリース

公開草案「共同営業(ジョイント・オペレーション)に対する持分の取得(IFRS第11号の修正)」


(2) 公開草案 「投資者と関連会社またはジョイント・ベンチャーとの間における資産の売却または拠出(IFRS第10号及びIAS第28号の改訂)」

本公開草案の目的は、投資者が関連会社またはジョイント・ベンチャー(以下、関連会社等)に対して資産等を拠出した場合の会計処理を明確にするところにあります。本公開草案により、関連会社等に子会社持分を拠出した場合の会計処理に関して、IAS第28号とIFRS第10号の両基準間で生じている矛盾も解消することが意図されています。

IASBは、本公開草案において、投資者がIFRS第3号で定義される「事業」を構成する資産または子会社持分を売却・拠出する場合には、当該取引により生じる利得及び損失の全額を認識すること、また、投資者がIFRS第3号で定義される「事業」を構成しない資産または子会社持分を売却・拠出する場合には、当該取引により生じる利得及び損失のうち、自らとは関連のない投資者の持分の範囲でのみ利得及び損失を認識すること(すなわち、自らの持分相当を未実現利益として消去すること)を提案しています。(下図を参照ください)

図表

IASBプレスリリース

公開草案「投資者と関連会社またはジョイント・ベンチャーとの間における資産の売却または拠出(IFRS第10号及びIAS第28号の修正)」


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