市場の国際化、商品サイクルの短期化、IT化の進展に伴い、企業の競争環境は激しさを増しています。企業経営にはさらなる効率化と付加価値の増大が求められる一方で、複雑化するビジネスリスクに対し、コーポレートガバナンスの強化が重点課題となっています。その中で、内部監査には、従来のチェックおよびコンプライアンス機能に加え、事業戦略を遂行するための管理体制(内部統制)を整備・運用することが求められています。
また、平成20年4月に施行された内部統制報告制度は、対象企業の大半が初年度の報告を終えました。導入初年度とは異なり、2年目では効率化やコスト削減を目指す企業が増えています。「財務報告に係る内部統制の評価及び監査の基準並びに財務報告に係る内部統制の評価及び監査に関する実施基準」(実施基準)において、「内部監査人等が内部統制の有効性の評価に関して作業を行っている場合、監査人は、内部監査人等の作業を自己の検証そのものに代えて利用することはできないが、内部監査人等の作業の品質及び有効性を検証した上で、経営者の評価に対する監査証拠として利用することが考えられる。」とされていますので、内部監査の品質向上が内部統制報告制度の効率化やコスト削減に貢献すると期待されています。
私たちは、外部監査で培った豊富な経験と知識を活かし、業種や企業規模に応じたリスク管理体制の構築および内部監査支援サービスを提供します。不正や誤りを発見・防止するリスク管理手法の提案をはじめ、内部統制の評価・分析、先進的な内部監査モデルの構築支援などによって、企業の競争力を内面からサポートします。
そして提携するアーンスト・アンド・ヤングのグローバル・ネットワークを利用した内部監査支援サービスも提供します。会計監査と同様に、全世界共通のアプローチを採用していますので、貴社の国内外のグループ企業の内部監査を先進的手法により機動的・統一的に実施することが可能です。
内部監査のアウトソーシング・コソーシング(共同業務実施)
内部監査業務に先進的な実務を導入するために、人材の調達や、知識・ノウハウの蓄積を自社内だけで行おうとすると、コスト負担が大きくなる、あるいは時間がかかることがあります。内部監査のコソーシング(共同業務実施)とは、私たちの専門的監査技術やリスクマネジメントの知識、経験を有する人材が、貴社の内部監査担当者との共同作業を通じて、内部監査手法や監査技術などを助言します。内部監査のコソーシングは監査技術を開発する時間・コストの節約や、社内の人材育成などを目的として利用することもできます。私たちは、アーンスト・アンド・ヤングのグローバル・ネットワークにおける数々の実績に基づき開発された内部監査のメソドロジーによって、プロジェクト計画、監査の実施、結果の報告に至るまで、貴社との共同で内部監査業務を実施します。
<内部監査コソーシングサービスのプロセス>

内部監査の品質評価
私たちが、内部監査の品質を、リーディング・プラクティス(優れた先行事例)に照らして評価することにより、内部監査の強み弱みが明確になります。また、改善点などが浮き彫りになることで、業務の効率性・コンプライアンス・資産の保全への取り組みがさらに有効なものとなります。その結果内部統制報告制度(J-SOX)監査においては、外部監査人が内部監査人などの作業に依拠する度合いが高まり、効率化することができます。
私たちが提供する内部監査の品質評価サービスは、内部監査人協会(IIA: The Institute of Internal Auditors)外部品質評価研修の修了者を含む資格・経験のある職業的専門家が、グローバル企業で培った豊富な内部監査経験を基に、内部監査の品質評価を行います。また、アーンスト・アンド・ヤングのグローバル・ネットワークによる世界規模での先進的な事例の収集・研究結果に加え、日本国内での豊富な事例を基にIA-FPAという手法により内部監査の品質評価
<内部監査の品質管理手法
(IA-FPA: Internal Audit-Functional Performance Assessment)>

*IA-FPAは、アーンスト・アンド・ヤングによる世界規模の調査結果をベースとしたリーディング・プラクティスや、IIAのデータなどをベースに内部監査体制を比較分析することにより内部監査体制の強み・弱みを識別し、内部監査の品質を評価する管理手法です。
<私たちが提供するサービス>
- 監査役・経営陣からの内部監査部門への期待や全社的な目標が適切に内部監査計画に反映されているか、重要なビジネスリスクが適切に内部監査計画の立案に際して考慮されているか確認を行い、企業目的を達成可能とする内部監査体制構築のための方向性づくりを、診断という形でお手伝いします。
- IA-FPAの管理手法に沿って、それぞれの要素・項目を切り口に現状把握、評価を行いますが、評価範囲や重点項目は貴社と協議の上柔軟に決定するため、貴社のニーズに応じた領域への改善案の提示が可能です。
- IA-FPAにIIAの品質評価ツールを必要に応じて組み込んだアプローチのほか、IIA実践要綱1312-1に基づく「外部品質評価」、および同1312-2に基づく「自己評価と独立した検証(SAIV:Self Assessment with Independent Validation)など、IIA基準への準拠性に焦点をあてた評価にも柔軟に対応します。
内部監査の改善・高度化
経営環境の変化に伴い、内部監査には従来のモニタリングやコンプライアンス機能だけでなく、事業戦略の遂行を保証するためのリスク管理体制を側面から支援することが求められています。また、企業の経営管理体制が厳しく問われる時代になり、内部監査の果たすべき役割は従来に増して大きくなっています。その結果、現状の内部監査体制で社会的な要請に応えられるかどうかを検討する必要性が高まっているといえます。
限られた内部監査のリソースを最大限に活用し、社内外のステークホルダーの期待に応えるためには、リスクアプローチ手法の導入や企業戦略に即した適切なテーマでの内部監査の実施など内部監査体制を高度化する必要があります。私たちは、企業の内部監査体制の成熟度や前項に記述した内部監査部門の「悩み」を理解し、各種支援サービスを提供します。私たちは、アーンスト・アンド・ヤングのグローバル・ネットワークを利用し、先進的な内部監査の事例の収集・研究を行っており、それらのリーディング・プラクティスを踏まえたうえで、資格・経験のある職業的専門家が、内部監査の高度化を支援します。
<内部監査の改善・高度化サービス提供イメージ>