企業会計ナビ
わかりやすい解説シリーズ「税効果」

第3回:税効果会計の具体的な適用方法

2012.02.15
新日本有限責任監査法人 公認会計士 鯵坂雄二郎
新日本有限責任監査法人 公認会計士 中村  崇
|1|23次のページ

1. 税効果会計の適用例

『企業会計』における税効果会計の具体的な適用方法について、ここまで使用してきた長期滞留在庫の評価損100(将来減算一時差異)を用いて数値例で示します。

【前提】
  • ×1年度の収益は500、費用は400。費用400には損金(『税務会計』上の費用)として認められない長期滞留在庫の評価損100が含まれている(損金として認められるのは300)
  • ×2年度の収益は500、費用は300。×2年度に、×1年度に評価損を計上した長期滞留在庫を廃棄したため、×1年度に発生したズレが解消し、100が損金として認められている。
  • 税率40%

企業会計と税務会計の関係

×1年度:発生 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が発生)
×1年度:発生 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が発生)

  1. ※1損金として認められなかった在庫の評価損100を加算(プラス)
  2. ※2要納税額80(200×税率40%)
    (次の×1年度の損益計算書で「法人税、住民税及び事業税」として計上)

×2年度:解消 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が解消)
×2年度:解消 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が解消)

  1. ※3×1年度に評価損を計上した長期滞留在庫を廃棄し損金として認められたため、在庫の評価損100を減算(マイナス)
  2. ※4要納税額40(100×税率40%)
    (次の×2年度の損益計算書で「法人税、住民税及び事業税」として計上)

税効果会計を適用したP/L(損益計算書)、B/S(貸借対照表)

×1年度
×1年度

  1. ※1将来減算一時差異100が「発生」(長期滞留在庫の評価損100)
    将来減算一時差異100 × 税率40% = 繰延税金資産40

(仕訳)発生
(仕訳)発生

×2年度
×2年度

  1. ※2将来減算一時差異100が「解消」(×1年度に評価損を計上した長期滞留在庫の廃棄)
    将来減算一時差異100 × 税率40% = 繰延税金資産40

(仕訳)解消
(仕訳)解消



|1|23次のページ