企業会計ナビ
わかりやすい解説シリーズ「税効果」

第2回:一時差異と永久差異、繰延税金資産と繰延税金負債

2011.12.22
新日本有限責任監査法人 公認会計士 鯵坂雄二郎
新日本有限責任監査法人 公認会計士 中村  崇
|1|234次のページ

1. 『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)の「発生」と「解消」

【ポイント】
『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)の中には、「発生」した後「解消」されるものがあります。

それぞれの会計の目的が異なるため、『企業会計』と『税務会計』には違い(ズレ)があるとしましたが、この違い(ズレ)の中には、「発生」した後「解消」されるものがあります。
具体的に、第1回で使用した長期滞留在庫の例を用いて、「発生」と「解消」の流れを見ると次のようなイメージとなります。

■発生(×1年度)と解消(×2年度)

×1年度:発生 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が発生)

×1年度:発生 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が発生)

※1 損金として認められなかった在庫の評価損100を加算(プラス)

×2年度:解消 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が解消)

×2年度:解消 (『企業会計』と『税務会計』の違い(ズレ)100が解消)

※2 ×1年度に評価損を計上した長期滞留在庫を廃棄し損金として認められたため、在庫の評価損100を減算(マイナス)

前提条件

  • ×1年度の収益は500、費用は400。費用400には損金(『税務会計』上の費用)として認められない長期滞留在庫の評価損100が含まれている(損金として認められるのは300)
  • ×2年度の収益は500、費用は300。×2年度に、×1年度に評価損を計上した長期滞留在庫を廃棄したため、×1年度に発生したズレが解消し、100が損金として認められている。
|1|234次のページ