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平成27年3月期 有報開示事例分析

第3回:税率変更に伴う税効果注記等の開示状況

2015.11.26
新日本有限責任監査法人 公認会計士 加藤 大輔

Question

平成27年3月決算会社における税率変更に伴う税効果注記等の開示状況は?

Answer

【調査範囲】
調査日:平成27年8月
調査対象期間:平成27年3月31日
調査対象書類:有価証券報告書
調査対象会社:平成27年4月1日現在の日経株価指数300のうち、以下の条件に該当する203社
 ① 3月31日決算
 ① 平成27年6月30日までに有報を提出
 ① 日本基準を採用
 ① 連結財務諸表作成会社

【調査結果】

(1) 税率変更の注記の開示状況

連結ベースでは、分析対象会社のすべてが税率変更注記を行なっており、大半が税率変更の影響額まで開示している結果となった。
一方、繰越欠損金の控除制限の拡充の影響について開示している会社は、少数にとどまった。税効果注記における繰延税金資産および繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳として「繰越欠損金」を記載している会社のうち、繰欠制限拡充注記を行っている会社は、連結ベースで約9%(=15社÷173社)、個別ベースで約11%(=8社÷74社)にとどまっている。

(図表1) 税率変更の影響の開示状況

区分 連結 個別
税効果注記
に開示あり
影響額を記載 198 186
軽微と記載 5 12
影響なしと記載 0 2
小計 203 200
税効果注記に開示なし 0 (*)3
合計 203 203
  • (*) いずれの会社もそれぞれの連結税効果注記上において、連結ベースの税率変更による影響額を開示している。

(図表2) 繰越欠損金の控除制限の拡充の影響の開示状況

区分 連結 個別
税効果注記に開示あり 影響額を記載 12 7
軽微と記載 3 1
影響なしと記載 0 0
小計 (*)15 (*)8
税効果注記に開示なし 原因別内訳に繰欠の記載あり 158 66
原因別内訳に繰欠の記載なし 30 129
合計 203 203
  • (*) いずれの会社も繰延税金資産及び繰延税金負債の発生の主な原因別の内訳に、「繰越欠損金」を記載している。
    なお、分析対象会社のうち、当該原因別内訳に、「繰越欠損金」を記載している会社は、連結ベースで173社(15社+158社)、個別ベースで74社(8社+66社)である。

(2) 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の注記(税率差注記)

税率差注記を開示している大半の会社が税率変更に関する項目の記載を行っていた。税率変更に関する具体的な科目名としては、「税率変更による期末繰延税金資産の減額修正」、「税率変更による影響」などがあった。

(図表3) 法定実効税率と税効果会計適用後の法人税等の負担率との差異の注記

区分 連結 個別
税率差注記を
開示している
税率変更に関する項目あり(*1) 144 139
税率変更に関する項目なし 21 37
税率差注記を省略している(*2) 38 27
合計 203 203
  • (*1)税率変更である旨を明記している会社のみ集計している。
  • (*2)税金等調整前当期純損失(税引前当期純損失)を計上している、または差異が法定実効税率の5%以下であることを理由として注記を省略している会社を集計している。

(旬刊経理情報(中央経済社) 平成27年9月20日号 No.1424 「平成27年3月期『有報』分析」を一部修正)

平成27年3月期 有報開示事例分析


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