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「旬刊経理情報」連載 女性エグゼクティブの法則 ~Winning Womenから後輩たちへ~

第48回 心配より『今』を懸命に生きる

2017.05.01
山田 メユミ
(株)アイスタイル 取締役兼CCO(最高コンテンツ責任者)

Winning Women Networkの企画・協力で、旬刊経理情報に『女性エグゼクティブの法則~Winning Womenから後輩たちへ~』を連載しています。2017年3月1日号に掲載された記事をご紹介します。

1999年、26歳の時に仲間達と起業して早18年になります。もしかすると傍からは順調に歩んで来たようにみえるかもしれませんが、今日までの道のりは決して平坦ではありませんでした。資金も人脈も経験もないところからスタートし、明日潰れてもおかしくない状況が長く続きましたし、組織やサービスの成長、クライアントや株主との関係においても、簡単には語れないさまざまな山谷がありました。また、経営どころかマネジメント経験すらなく、「こうしたサービスを実現させたい」という想いだけで走りはじめ、自分の不甲斐なさに時に悔し泣きしながら必死にあがき続け、走りながら学び、今に至っています。

ですので、こうして事業を継続させていただけていることは奇跡のように感じていますし、多くのご縁とご支援に恵まれたからこそ今があると、心から深く感謝しています。多くの方々への御恩返しの気持ちが原動力となるから明日も頑張れる、この繰り返しが今まで走り続けることができた最大の理由と思っています。

とはいえ、この18年間は「不確実なこと」の連続でした。問題が勃発し、何とか乗り越えたと思うとすぐ目の前に別の問題が迫っている。それをようやく収めたと思ったら、さらにまた全然違う性質の課題が待ち構えている。逃げ出したくなるような事態も幾度となく起こりましたが、そんな時に自分の心を支えてきた言葉に「感性的な悩みをしない」というものがあります。このフレーズとは、尊敬する経営者、稲盛和夫さんの著書『生き方』で出会いました。いつまでも不平を言ったり、してもしかたのない心配にとらわれたり、くよくよと悩んではいけない。そのためにも後悔しないようなくらい全身全霊を傾けて取り組むことが大切であると書かれており、目が覚めたような気持ちになりました。困難を他責しても誰のためにもならず、結果として自分の心に大きな後悔を残すだけ。起きたことはありのままに受け止め、とにかくこの先どうするかだけを懸命に考えようと。今もことあるごとにこの言葉を反芻しながら、行動しています。

もう1つ、先述の本に「あきらめずにやり通せば成功しかありえない」という印象的な言葉がありました。仮に失敗や挫折をしてもそこで立ち止まってはいけない。目指すべきことが見定まっていれば、それらは過程でしかすぎなくなるとあり、大いに勇気づけられました。世界中どこをみても先行きの不透明なこの時代、未来を予見し、計画立てて行動するのは難しいと思いますが、それでも自分はどんな生き方をしたいのか、自分達が実現したいものは何なのか、願いを心に定めて毎日を過ごすことが大切だと考えます。日本には古くから「言霊」という言葉がありますが、強く願うとそれが自然と言葉になり、言葉にするから願いは実現し、逆にネガティブな言葉も現実になってしまう。本当にそのとおりだなと思っています。

また、笑顔の多い人ほど、それと比例して心の幸福度が高くなるという心理学の研究があるそうです。辛いことにも意識的に笑顔でやり過ごす。自分の精神バランスを整え、よいコンディションで仕事をするテクニックと思い、常々心がけるようにしています。

(「旬刊経理情報」2017年3月1日号より)

山田 メユミ

山田 メユミ(やまだ・めゆみ)
(株)アイスタイル 取締役兼CCO(最高コンテンツ責任者)
化粧品メーカー在職中に個人で発行していたメールマガジンがきっかけとなり、化粧品情報サイト「アットコスメ」を企画立案。1999年に(有)アイ・スタイル(現(株)アイスタイル)を共同創業し、サイト開設。現在も取締役CCOとして活動している。アイスタイルは2012年3月東証マザーズ上場、同年11月一部へ市場変更。プライベートでは1歳、3歳の2児の母として奮闘中。